B2Bでの販売は、衝動的な決断に基づくことはめったにありません。ここでは、プロセス、関係性、そして相手側のニーズを理解することが重要となります。そのため、B2Bの販売手法は、B2Cで知られる手法とは大きく異なり、法人顧客の獲得には全く異なるアプローチが求められます。
総所有コストへの注目
見出しで言及された「総所有コスト(Total Cost of Ownership)」とは、ある製品やサービスの取得、導入、利用、そして廃棄に至るまでの全費用を指します。 この概念を活用した販売手法は、まさにこれらのコストに注目し、一見同じものを提供しているように見える競合他社よりも、より高価な商品やサービスを販売することを可能にします。重要なのは、「一見」同じに見えるという点です。なぜなら、最終的には、顧客が特定の製品やサービスを購入することで、結果としてお金を節約できることを示すことが極めて重要だからです。その一例として、2種類の機械を比較してみましょう。 一方の機械ははるかに安価かもしれませんが、稼働時間が大幅に短く、その稼働時間を過ぎると主要な部品を交換しなければならない可能性があります。その結果、10年という長期的な視点で見れば、より高価な機械の方が断然費用対効果が高くなります。 もちろん、これは多くの製品に当てはまる可能性があります。なぜなら、総所有コスト(TCO)には多くの要素が含まれるからです。これには、運用コスト、保守コスト、メンテナンスコスト、料金やライセンスに関連する費用、あるいは研修費用などが挙げられます。 もう一つのケースとして、例えば、顧客が同じ機能を備えた2つの機器の提案を受けている場合が挙げられます。しかし、一方の機器ははるかに多くの電力を消費し、専門的なトレーニングが必要となります。もう一方の機器はより経済的であり、操作の習得には顧客側の社内スタッフだけで十分です。顧客が何よりも価格に注目している場合、まさにこのような論点を提示すべきです。 機器1台あたりの単価が総コストではないこと、また、時には多少高くても、長期的にはより割に合う場合があることを、顧客にうまく示す必要があります。
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迅速な対応
販売において、顧客に自社の提案を提示するものの、実際にサービスや製品が必要になった際に顧客から問い合わせが返ってくるのを待つ必要がある場合、対応の速さが重要になります。 回答が早ければ早いほど、顧客を獲得できる可能性は高まります。多くの場合、人々は最も安価な、あるいは最も包括的なソリューションを提供してくれる企業を見つけようと、複数の企業に問い合わせを送ります。 統計的に見ると、最初に返信した上位3社が、受注する可能性が最も高くなります。そのため、例えば24時間後に返信しても、顧客はとっくに探していたサービスを購入してしまっている可能性があり、全く意味をなさなくなる恐れがあります。顧客が問い合わせを送信したその瞬間こそが、自社の提案について顧客と話し合う絶好の機会なのです。 まさにその瞬間に、その製品やサービスに対するニーズが顧客の中に生まれたのです。ですから、そのニーズを満たすものを販売するのが、その時点で最も容易になるのです。
御社の製品やサービスについてお聞かせください
営業担当者が陥りがちな落とし穴の一つは、自社製品について知りすぎてしまい、その結果、顧客が製品を見るべき視点からそれを提示できていないことです。 サービスについてただ称賛ばかりを並べ立てられても、誰も聞きたがりません。そのような大げさな説明は、かえって顧客の購買意欲を削いでしまうことさえあります。何よりもまず、その商品がどのようなニーズに応え、どのような問題を解決するのかを示す必要があります。そうすることで初めて、顧客に「これが必要だ」と実感させることができるのです。 販売の主導権が販売者側にある場合、まずは顧客にその製品を「欲しい」という欲求を抱かせなければなりません。そうして初めて、その製品を販売することができるのです。顧客は、それが必要だと感じなければなりません。その上で、その製品がどのようにそのニーズを満たすかを示すことで、販売に結びつけることができるのです。
一度失敗したからといって、諦めないでください
多くの営業担当者は、たった1回の連絡が失敗に終わっただけで顧客へのアプローチを諦めてしまい、その結果、販売の機会を逃してしまいます。一方で、顧客を説得するには、5回もの連絡が必要になることもあります。 1時間や2時間前に送ったオファーに顧客から返信がありませんか?その場合は、改めて連絡してみる価値があります。単に忘れてしまった可能性が高いからです。フォローアップの連絡を送ることで、顧客が探していた商品やサービスに対する購入意欲が再び湧いてくるでしょう。
遠慮なくお電話ください
インターネットが普及した現代では、連絡のほとんどがメールで行われていますが、これは電話に比べてはるかに貧弱なコミュニケーション手段です。メールは忘れがちですし、後回しにされがちです。一方、電話の場合、顧客が会話を断ることは難しくなります。また、会話を通じて、顧客の質問にその場で答えることができるほか、販売にとって重要な情報をすべて伝えることも可能です。 メールの場合、相手が全文を読んでくれるかどうか、あるいはそもそも開封してくれるかどうかさえ、決して確信が持てません。もちろん、電話での会話にはいくつかの重要なポイントがあります。まずは自己紹介から始める必要があることは、言うまでもありません。 次に、提案の説明にどれくらいの時間がかかるかを顧客に伝えるべきです。「少しお時間をいただきます」という表現は適切ではありません。具体的な時間を提示するのが望ましく、「3分ほどお時間をいただけますか?」と尋ねるのが良いでしょう。 そうすれば、お客様はこの通話にどれだけの時間を割くことになるのか、またその時間を確保できるかどうかを正確に把握できます。「少しお時間を」という表現の場合、断る人が明らかに多くなります。また、通話中は前向きな姿勢を保つことも重要です。それは声の調子に確実に表れます。自信に満ちた口調や明るい声は、相手も話しやすくなるものです。ですから、そこを重視する価値があります。 もちろん、お客様がすべてを正しく理解できるよう、発音も重要です。あまり早口になりすぎないようにしつつ、かといってあまりダラダラと話しすぎてもいけません。会話中に個人的な話題を挟んでも大丈夫だと感じたら、ぜひそうしてみてください。 顧客について何も知らない場合は、顧客が最近参加した大会や、最近プレイしたゲームについて尋ねたり、あるいは昨日の天気について触れたりしてみてください。そうすることで会話にリラックスした雰囲気が生まれ、顧客を購買プロセスへとスムーズに導くことが格段に容易になります。
SPINセリング、質問に基づく販売
ある技法があり、その名前は次の言葉に由来しています Sピン P問題 Implication Need/payoff。 これは、顧客にその商品を購入してもらうための適切な質問を投げかけることにあります。 しかし、そのすべては、顧客自身がすべてを思いついたかのように感じさせ、購入が実際には顧客自身の主導によるものであるかのように思わせるよう、進める必要があります。もちろん、まずは顧客を取り巻く環境や状況に関する必要な情報を収集する必要があります。次の段階は「問題」です。つまり、現在の状況において顧客が何に不満を感じているのかを把握する必要があります。 例えば、社内に専属の翻訳者がいる顧客に対して、翻訳会社が提案の電話をかけてきたと想像してみてください。問題点を浮き彫りにする質問の例としては、「もし、短期間で膨大な量の文書を翻訳する必要が生じた場合はどうなさいますか?」といったものが挙げられます。次の段階は「示唆」です。引き続き同じ例で説明しましょう。 社内の翻訳者だけでは、ある書類を期限内に翻訳しきれず、その結果、入札に参加できなくなり、莫大な収益を得る機会を逃してしまう可能性があることを、クライアントに示すことができます。最後の段階では、そのサービスや製品がどのようなニーズに応えるかを示します。外部の翻訳会社に翻訳を依頼することで、同じ量のコンテンツを何倍も速く翻訳することが可能になります。
まとめ
販売テクニックは、優れた営業担当者にとっての基礎です。これらがなければ、会社の売上を伸ばすことは困難でしょう。 一見すると、それらは魔法のようなもののように思えるかもしれませんが、実際にはそうではありません。中には実践が難しいものや、自身の不安を乗り越えなければならないものもありますが、こうしたテクニックを繰り返し活用すればするほど、使いこなすのが容易になっていきます。「練習は完璧を生む」という格言の通り、経験を積むにつれて、こうしたテクニックをますます自在に使いこなせるようになるでしょう。 B2Bの営業は、人間関係、信頼、そして企業の実際のニーズに合わせた提案に基づいています。効果的な営業テクニックは、単発の取引ではなく、長期的な協力関係を築くための支えとなります。
